実務経験がまだ浅い。それでもフリーランスになれるのか。
先に答えを書くと、案件は実際にあります。 ただし私は勧めません。
矛盾しているようですが、理由があります。この記事では、エージェントから聞いた話と、私自身の考えを分けて書きます。
先に結論
- 実務半年でも紹介できる案件は存在する(エージェントから実例を提示された)
- ただし現場が求めるのは基本的に即戦力。これは契約の構造から来ている
- 「経験年数が足りない」の正体は、商談で語れる話の数が足りないこと
- 1年積むだけで変わる。急がなくていい、というのが私の考えです
経験が浅くても、案件自体はある
2023年に受けたカウンセリングで、経験年数ごとの案件例を挙げてもらいました。
| 経験 | 単価 |
|---|---|
| Python 半年 | 税込40万円 |
| Python 1年 | 税込50万円 |
実務半年でも、紹介できる案件はあるという説明でした。キャッチアップ前提の案件もあれば、即戦力を求める案件もある、とも聞いています。
ですから「経験が浅いと絶対に無理」ではありません。ここは正確に書いておきます。
それでも勧めない理由①:現場は基本的に即戦力を求める
ここから先は私の考えです。
フリーランスの契約は準委任が基本で、作業した時間に対して報酬が払われます。育てるための時間に払う契約ではありません。
さらに私の場合、契約は3か月ごとの更新でした。この仕組みはレバテックフリーランスの契約期間は?に書いています。
つまり、すぐ戦力にならないと次の更新で切られる可能性があるということです。「教育コストをかけたくない」という話は精神論ではなく、この報酬と契約の構造から自然に出てきます。
もちろん、安く採る代わりに将来性で見てもらえる場合もあると思います。ただそこに期待して動くのは違う、というのが私の考えです。
それでも勧めない理由②:「年数」の正体は、語れる話の数
もう一つ、実際に商談を受けてみて分かったことがあります。
商談で聞かれるのは、経歴書に書いてあることの中身です。 どういう場面で何を判断したか、なぜその方法を選んだか。具体的な場面を持っていないと、答えが薄くなります。
私が受けた商談では、技術的にかなり詰められました。そのときの記録はレバテックフリーランスの商談で聞かれたことに書いています。
「経験年数が足りない」と言われるのは、年数そのものの話ではありません。 語れる場面の数が足りない、ということだと考えています。半年では、その数がどうしても揃いません。
逆に言えば、年数を待つのではなく、語れる場面を増やすことが本質です。
では、どうするか
エージェントから聞いた王道は、こうでした。
- 年収を下げてでも、Web系で開発をさせてくれるところを探す
- そこで1年勤める(必ず開発をする)
- その後にフリーランスエージェントへ動く
「3年あれば十分だが、少なくとも1年の実務経験は欲しい」という話です。
年収を下げるという選択は勇気が要ります。ただ私自身、会社員時代の年収から独立後は大きく変わりました。その実額はフリーランスエンジニアと会社員の年収を実額で比較に書いています。1年の遠回りは、あとから見れば短いです。
開発をさせてもらえない現場にいる場合
「1年勤める」と言われても、そもそも開発をさせてもらえない現場もあります。テスト専任や運用専任のような場合です。
そのときは、無理やりにでも自分でツールを作るしかないと思っています。業務の中で困っていることを、自分で解決する形にする。それが語れる場面になります。
私自身、組み込みの現場にいながら、開発者が使う社内のWebシステムを作っていました。その経験が、後からWeb案件へ移る土台になっています。詳しくは組み込みエンジニアのWeb系転向に書きました。
いまの現場の看板ではなく、自分が何をしたかが残ります。
まとめ
- 実務半年でも案件はある。 カウンセリングで実例を提示された
- ただし現場は基本的に即戦力を求める。準委任と3か月更新という契約の構造から来ている
- 「経験年数が足りない」の正体は、商談で語れる場面の数が足りないこと
- 王道は「年収を下げてでもWeb系で1年」。3年あれば十分だが、最低1年は欲しい
- 開発をさせてもらえないなら、自分でツールを作ってでも実績にする
急いで独立して案件が決まらないより、1年積んでから動くほうが、結果的に早いと思っています。私自身、3年以上の経験があっても、独立直後は1か月以上どこも決まりませんでした。その記録は独立前に複数エージェントへ相談しても1か月以上案件が決まらなかった話にまとめています。
エージェントへの登録は、経験を積んでからでも遅くありません。 初回のカウンセリングで何を聞かれるかは、レバテックフリーランスのカウンセリングを受けた記録に書いています。